技術情報
基礎物性
乳化安定
グリロイドは乳化安定効果がある
グリロイドは油と水を混ぜて乳化させたときに、乳化を長く安定化させることが出来ます。多くの多糖類が、粘度によって乳化粒子同士がくっつくのを防ぐことで乳化を安定化させるのに対し、グリロイドは粘度で同様の効果を示すことに加え、乳化時に乳化粒子を細かくする効果があります。
乳化粒子を細かくする
グリロイド溶液と油を乳化すると、水と油や、キサンタンガムが溶液と油を乳化させたときよりも乳化粒子が細かくなります。これは油滴の表面にくっついて保護膜を形成することで乳化粒子同士がくっついて巨大化するのを防いでいると考えられています。下記の写真は、フレンチドレッシングを多糖類添加無し、キサンタンガム添加、グリロイド添加で作ったときの外観写真と乳化粒子を顕微鏡で観察したときの写真です。多糖類を添加しないと油が分離してしまいますが、多糖類を添加することで乳化状態を保つことができます。乳化の状態を保つことができるのはキサンタンガムとグリロイドで同様ですが、顕微鏡で観察すると、グリロイドの方は乳化粒子が細かくなっていることがわかります(その結果、乳化液がより白くなる効果も!)。乳化粒子を細かくすることでも乳化粒子がくっついて巨大化するのを抑制します。
グリロイドの乳化安定効果は、マヨネーズ風ドレッシングや乳液など様々な用途で使用されています。